安心して住み続けられるまちづくり

2019/04/17

1人ひとりの尊厳が守られる社会を目指します

2019年度から第6次5か年計画が始まります。これまでの到達点を確認し、5年後10年後の展望(安心して住み続けることのできるまちづくり)を見据え、医療や介護・福祉・健康づくりを柱に、人材育成や経営基盤の強化・安定を組合員とともに作り上げていくことが中期的視野で求められます。職員だけの法人とは違う協力共同の取り組みがその中に組み込まれることになります。


「私たち医療生協の4つの柱」
①一番困っている人に焦点を当てた医療・介護
②かかりつけ医療・福祉機関としての対応(複数の疾患と福祉問題を抱える利用者への対応)
③行政とともにを重視した医療・介護
④健康増進活動の重視貧困と格差が進み、地域の中で様々な問題が存在しています。問題点をあぶり出し改善していくためには医療生協だけでは到底厳しいことです。医療生協の担い手の皆さんと職員が、地域の中や事業所周辺の課題を共同の営みとして問題意識を共有し、地域の連携の中で住みよいまちづくりに変化させていくことこそは私たちの願いであり目的です。そのためにも地域に根をはっている組合員さんと職員の専門性(医療や介護)を生かすことが必要です。4つの柱の具体化は私たち医療生協の存在意義でもあります。生活・くらしがとても不安定で自分自身の健康をまもれない病気でも我慢してしまう。頑張りすぎて病気になっても保険料を払えないし医療費も払えない現実。格差社会の中の底辺であえいでいる人、そこに〝ヒカリ〞をあてること。私たち医療生協のこれからの頑張りの原点にしましょう。事例から運動や自治体との社会保障改善運動を医療生協で取り組みましょう。

「相談すれば安心」の仕組みをつくります
宮崎医療生協の強みは何でしょうか。私たちの総合力は専門性だけではなく共同組織・組合員さんの力も加わり1+1=3になることです。医療生協の「いのちの章典」、医療生協らしい地域包括ケアを具体化しましょう。地域住民のくらしと健康は、医療・介護の専門性と地域の連携、そして支部と地域住民の協同の取り組みの中で健康づくり・まちづくりが広がる条件が医療生協にはあります。暮らしを支えるあらゆるつながりと、組合員との協力協同の取り組みを進めていくことがわたしたちの総合力です。私たち医療生協は、地域にとって「生協に相談すれば安心」と思われているでしょうか。「困った」の相談と解決をアドバイスができているでしょうか。今年度は、生協に相談すれば安心と思える仕組みを職員と組合員の力でつくります。無料低額診療事業を積極的に広げていきます。地域のヘルスリテラシー(健康を決める力)を向上させるために、健康チェックからフレイル予防、健診受診・がん検診、そして地域に対する貢献の輪を広げながら医療生協運動を進めていきます。多くの組合員の力をお借りし2019年11月には生協病院附属棟が完成いたします。小児科・人工透析・健診のさらなる充実をはかり、医療生協の健康づくり・まちづくりにしっかり寄与していきます。また患者・組合員の受療権・生存権等を守るために、組合員とともに平和の取り組み・社会保障の充実を求める運動を広げていきます。

(宮崎医療生協専務理事・仁田脇弘文)