「短歌で世界をみてみると」学習会

2018/04/25


宮崎医療生協まちづくり委員会は、2月13日「短歌で世界をみてみると」と題して学習会を開催しました。講師は短歌でご活躍中の大口玲子氏。大口氏は、中国で日本語教師を務めていたころ、日本語を教えることはどういうことかを中国の歴史や社会問題を通して考えはじめました。
 「2011年に起きた福島原発事故後、放射能について調べている最中、子どもの健康が心配になり宮崎に移住(自主避難)しました。しかし、鹿児島の川内原発で何かの事故が生じたら、また自主避難しないといけないと今でも危機感をもっています」

『晩春の自主避難、疎開、移動、移住、言ひ替へながら真旅になりぬ』
「短歌は時代や社会の出来事と向かい合っています。日本の新聞には素人の短歌や詩が掲載されていますが、外国の新聞や雑誌には掲載されていません。いろんな所で多くの人が、世の中のことや日々のくらしを短歌で伝えることは素晴らしいことです。人に言えない気持ちも短歌では表すこともでき、時代の危機も短歌の世界では捉えることもできます」

『万緑になじみたる日本国憲法九条、九十九条を読む』
「憲法9条は国を守るものです。戦争が起こると短歌は自由に読めなくなるのでは。そんな時代になってはなりません。『命が大事、平和が大事』と言わないといけなくなったら危うくなると思います。短歌は短い歌です。自分がつくった歌を通して原発や社会問題と向き合っていきましょう」の講演でした。

(宮崎医療生協まちづくり委員会)